民泊の業者様たちが心待ちにしていた民泊法案でしたが、秋の臨時国会ではなく、来年の通常国会に回されることが決まったようですね。
さて、今回は札幌での民泊の難しさとチャンスにについて。
2回に分けていきたいと思います。
まず、先ほど話に出てきた民泊法案でありますが、その内容について
簡単に言えば、今まで、旅館業法の許可を取らないと人を泊めてお金をもらってはいけませんというルールがあったのですが、この法案が通れば、許可ではなく、届出をすればできるようになりますよ!という話です。
旅館業法上の許可の取得は決して簡単なものではありません。
厳しい要件のもと、申請し、許可をもらう。
実際、民泊の多くは、部屋の一室などでされることも多く、その場合、許可を取ることは現実的ではなくいということがありました。また、各自治体の裁量もあります。私個人としては、札幌市は許可を取りにくいほうの部類の都市であると思います。
そういった中で、申請をしなくても、届出をすれば営業可能となる法案の成立は、業界に対する革命的なものに見えます。
では、なぜこのような法案成立の動きができたのでしょう?
それは、大きく2つの理由があります。
まず、無許可営業の多くの民泊が存在すること
大手のサイトを利用し、許可申請をしていない多数の民泊が存在するのは事実です。
しかし、その全ての業者を行政が把握することは困難です。大手のサイトを見ても、実際の住所はわからないように工夫されています。
届出制をすることで、そういったところも一定の基準を課すことで合法とし、行政もその場所を把握することができる。そういう側面があります。
もう一つの理由は、外国人観光客の受け皿がすくない
2013年の外国人の日本への旅行者はおよそ1000万人でした。
そのわずか3年後の2016年の現在、旅行者の数は倍の2000万人に達するといわれています。
当然、宿泊施設は足りませんし、旅行者の数も2020年のオリンピックまで増加していくことは間違いないでしょう。政府も観光を推進していく方針は変わりません。
そういった中で、空き家等をを利用する民泊は政府の方針と合致する一手なのです。
先延ばしになってしまった法案ではありますが、いずれ通るのは間違いないといえます。
しかし、民泊が合法になったからといって、なんでもやっていいということにはなりません。
しっかりと許可を取っていた業者の利権というものがあります。当然、一定の制限は出てきます。
具体的には、以前に触れた、「180日ルール」と呼ばれるものです。
許可を取るのは難しい、法案が通って届出になっても規制が及ぶ。
非常に先行き不安な話ばかりになってしまいましたが、次回はそういった中で訪れるチャンスについて書いていきます。
続く